今の教育って全部ダメかな?【変えた方がいいものと変えちゃいけないものがある】

おはようございます。”おこめさん”です。

今日はタイトルにあるように、批判の目が向けられることの多い、今の教育に対して、「とはいえ、いい部分もあるはずだよね」ってことを整理してみようと思います。

ここを怠ると、よかった部分も含めて世の中が批判をしてしまい、それこそ間違った方向に向かってしまうと思うので。
(あくまでも個人の見解ですので、こういう捉え方もあるよねって見ていただけたらと思います)

おこめさん→現在育休中の2児のパパ。教員10年目。2021年4月に独立し、オンライン塾を開校予定。

きちりんさんのブログ

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先日、社会派ブロガーのきちりんさんのブログを読みました。

2011年の3月13日に書かれた記事です。https://chikirin.hatenablog.com/entry/20110313

震災のとき、きちりんさんは茨城県で会議に参加されていました。

そこから東京の上野に帰るまでの約24時間を冷静な視点から綴られています。

交通機関がストップした当日から翌日の家に帰るまでの間にあったこと、そこで感じたことが書かれています。

当日の夜を過ごしたホテルでは
そもそもロビーを開放してくれたホテルがあったこと
そこで温かい毛布が配られたこと
ロビーにテレビが運ばれてきたこと
夜中と朝におにぎりの配給があったこと
みんなそれらをちゃんと並んで混乱なく受け取っていたこと
余ったおにぎりを巡って、誰も奪おうとはしなかったこと
(あまったものはホテルの方が部屋をまわって配られたそうです)
携帯の充電用に電源が開放されていたこと

翌日、東京までの帰り道
では
すでに臨時バスが運行していたこと
電車の改札では、警察の方が規制線をはって整理をしてくれていたこと
それを待つ皆がきちんと列を作り、整然と並んでいたこと
誰もが文句も言わず、きちんと指示に従っていたこと

それらが語られていました。

この中できちりんさんが最も伝えたいことは

日本人のミラクルに近い行動様式のことです

きちりんさんはこの24時間の間に「怒っている人」「怒鳴っている人」「文句を言っている人」に一人も会わなかったそうです。

もちろん、お店が襲撃されているところも見なかったし、みんな冷静に過ごせていたと。

きちりんさんの体験では
カリフォルニアでは山火事があると繁華街の店のガラスが割られていきなり襲撃されていたそうです。
大ハリケーンが襲ったニューオリンズも被害の後すぐに州兵が四辻でライフルを片手に警備を始めていたそうです。

大きな災害があって皆が混乱している中、これだけ秩序をもって行動できている日本人に、とてつもないミラクルを感じた

と書かれていました。

教育に落とし込んで

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ぼくは教育に携わるものとして、この記事を読みながら、「これって義務教育の力が大きいんじゃないかな」そう感じていました。

一人ひとりが発信することができる現代において、ほとんど全員が受けてきた義務教育に対して意見をいう人が増えました。

多くは、義務教育のおかしいなって思うこと だと思います。(いい面より悪い面の方がバズりやすい)

確かにおかしいなって思うところ、変えなきゃいけないところ、そこもあります。

だけど、全部が全部変えていくべきって話じゃなくて、ちゃんと日本の教育のいい部分は残しておく必要があるのだと思います。

今回の話の中での日本人のミラクルな部分とは

・困っている人を目の前にして、臨時におにぎりの配給を決定した感覚とか
・夜通しロビーの方たちのために動かれたホテルマンとか
・震災翌日に臨時バスが出せるように手配したバス会社の動き、そしてその中でも働こうって決めた人がいること
・警察の指示に文句一つ言わずに従えること
・非常事態であっても、一人ひとりが道徳心を持ち、間違った行動に走らなかったこと

こういうところです。(しかもこう書かれても、それって当たり前でしょって思える感覚があったりするのもすごいことなんだと思います。それが世界では当たり前でなかったりするので)

これらを踏まえた義務教育の良かった部分とは

①自分の行動がまわりにどう影響するのかを考えさせる
やってはいけない理由の一つに人に迷惑がかかるという点が含まれていること

②空気をよむという点
今そんなことやってる場合じゃないだろ、という多数に流されやすいところ。これも良し悪しはありますが、こういう事態において臨時にでも引き出せる感覚は必要かもしれません

③自分さえよければそれでいいの?みんなのことを考えようよ
自分のことだけを考えたら、ホテルでのおにぎりも取りに行く人がいたかもしれませんし、列に割り込んだりする人が出てくるでしょう。偏りすぎてはいけませんが、自分以外のまわりを尊重するという感覚も必要ですね。

これらをまとめると道徳心というくくりなのかもしれません。

どんな時にあっても人の道にそれたことはしてはいけない、

人によっては、そんなことを誰かに見られたら、という恥の文化が影響しているのかもしれませんし

ある人によっては、こういう時こそ助け合うべきだ、という善の心なのかもしれません。多くの人は無宗教ながらそういうものが根底にある気がしています。

④役割を重んじる
全員が自分たちの意見を警察やJRの人に伝える、自分の考えを主張するなんてことが起こっていたら、混乱はさけられません。なんでも思考停止で上の指示にただ従うというのはいけないと思いますが、(もちろん自分の考え、意思を持つべき)このような事態において、それが大きなプラスに働くということは知っておく必要があります。

⑤仕事人間という生き方
これも悪く捉えられる場面が増えていますが、それがその人にとってやりがいにつながり、そのことを他の誰かに強制していないのであれば、こんな生き方、働き方も尊重されるべきだと思います。全員が家庭第一で行動してしまったとき、このような緊急時に誰も仕事には出てこなくなると思うのです(バスやホテルの例)

教育の変えていくべきところ、変えてはいけないところ、

教育に携わる人(または自分が受けてきた教育に対して意見を発信する人)はここの部分をきちんと整理して、届ける必要がありそうです。

とくにこれからは新しく入ってくる若い層が増えてきます。

なんでもかんでも、古い教育はダメだ

と切ってしまうのではなく、こういう部分は残した方がいい、ここは変えていこう

と子どもたちが担う未来を想像し、(災害やパンデミックも含めて)その子どもたちにつけたい力に向けて、活発な議論が進むことが大切です。

おわりに

自分でも見失いそうになっていた、今の教育のいいところ

きちりんさんの記事を読んで、

日本の教育ってすごいんだよ!

って言われた気がして、(気のせいかもしれませんが)

なんか胸が熱くなって今日は記事にしてみました。

教育に関してはなかなか答えが見えないところが多いですが、

それでもできているところを認める、褒めるということは子育てと同じ気がします。それは教育界という世界においても同じなのかもしれません。

今日もここまで読んでくださってありがとうございました。

いつもスキ イイね コメント ありがとうございます。

これからもどうぞ、よろしくお願いします。

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