勉強の科学的結論②【再言語化→つまりこういうこと】

おはようございます。”おこめさん”です。

勉強方法で悩んでいる子どもたちは今もたくさんいると思います。
(ぼくもそうでした)

実は、そういう悩みに対しては科学的に結論がでているのです。

でも以外とそのことを知っている子どもは少ない。

学校で最低限教えるべきことに入っていないからですね。

親や先生は自分の経験論から勉強法を伝えます。(アンダーライン、テキストの読み込み、ノートにまとめるなど)

だけど、大抵の学習法は残念ながら効率が悪いものが多く、結果につながらなくて子どもたちは苦しんでいます。

もちろん意識の高い先生は独自に勉強し、効果の高い学習法を伝えています。

だけどそれも一部です。

そして、子どもたちはその教育を選ぶことができません。

そんな子どもたちに、(そしてそのパパ、ママに)向けて

今日は科学的な裏付けのある勉強法②【再言語化】 を紹介します

最後には、すべてを網羅した究極の学習法についてもふれておきます。

学校では教えてくれないシリーズ「勉強法②」です。

「勉強法① 想起」についてはこちら

※ここでいう学校では教えてくれないというのは、公教育の土台の中にこのカリキュラムが組まれていない(そんな隙間がない)ということで、熱心な先生の中には個人的に伝えている方もいらっしゃいます。ただ、仕組みとしてはそうなっていないよね という問題提起です。

参考

おこめさん→現在育休中の2児のパパ。教員10年目。子育て、教育に関して毎日発信中

脳の記憶のメカニズム

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昨日の記事でもふれましたが、脳に記憶させようと思ったら、このメカニズムを知る必要があります。

闇雲に学習しても、それが脳が記憶するに値しないと判断されたら、どれだけ時間をかけても頭に入らないのです。

ここに子どもたちの悩みのたねがあると思います。

実は脳は日常的にさまざまな情報を意識的に忘れようとしています

それもそのはず

すべての情報を残してしまうと頭の中が情報だらけになって、それこそ生活に支障が出てきます

公園にあった葉っぱの枚数
階段の数
通り過ぎる人たちの服装
1年前の気温

脳は大切なときにしっかり働けるように、普段のなんともない情報はどんどん忘れるようにできているのです。

そこで、意識的に何かの情報を記憶させたいのであれば、

どうやらこの情報は必要そうだ

と脳に思わせることが大切になります。

大切そうだと思わせるには

精一杯思い出す努力をしている
何度も繰り返し取り出された
他のたくさんの情報とくっついている
深いところまで根を張っている

と脳に伝わることです。

そのために効果の高い学習法が「想起」であり、今日紹介する「再言語化」なわけです。

また、脳はすぐにわかったつもり に陥ってしまう(流暢性の罠)

という癖も知っておいた方がいいでしょう。

再言語化とは

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これは自分の言葉に置き換えるという方法です。

これによって勉強した内容の理解力を高める。

深いところまで根をはる、他の情報とくっつけることで記憶にも残りやすくなりますが

どちらかというと記憶よりも理解に特化したものと捉えるといいですね。

例えば、溶解度とは何かを考えた時に
(毎度例えが理科ですいません)

溶解度(ようかいど)とはある溶質が一定の量(100g)の溶媒に溶ける限界量をいう。飽和溶液の濃度である。

→つまり、水とかに溶けることができる砂糖の限界の量のことだな

って自分の言葉に置き換えておくということです。

大抵の子は最初に書いた教科書の言葉をなんとか全部覚えようとします。(ここまで極端なことは少ないかもしれませんが…)

これをそのまま覚えたところで、テストにはまったく使い物になりませんよね。

だって理解はできていないから。

理解するにはこれを自分の言葉で置き換えるということが必要なわけです。

ここからは再言語化の具体的な方法について解説していきます


再言語化の具体的学習法【教える】

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これは知っている人からしたら、はいはい またそれね

となってしまうくらい、教育界では有名な手法です。

自分でわかったことを誰かに教える という学習法ということです。

今、現場ではこれを元に授業を作られていることがほとんどです。
(あくまでも大事なのは子どもにその意図が伝わっているか)

ここでは、自宅での自習の際にも使えるテクニックを紹介します。

①ラバーダック勉強法

お風呂に浮かべた黄色いアヒルのおもちゃを相手に自分が学んだことを説明していくテクニックのことで、もともとはプラグラマーの世界でデバックのために使われてきた有名な手法だそうです。

大事なのは教えることなので、お風呂、アヒルである必要はありません。

自分の机にある 消しゴムくん に

声に出して教えていくだけでいいのです。
(家族に事前に伝えていた方がいいですね)

これによって、頭の中が整理され、わかっていること、わかっていないことが明確になります。

このとき、ノートや教科書などは見ずに思い出して説明することも大切です(想起)

②10歳児教授法

10才の子どもに伝えるには?

という視点で噛み砕いて理解しておくという方法です。

できるだけわかりやすくしようとすると、自然と既習の概念もさかのぼる必要がでてきます。

この点で効果が高いのですね。

さらにラバーダック法と組み合わせて使うと、

わかったつもり

を効果的に防ぐことができます。

再言語化の具体的学習法【自己解説】

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これは学習した内容を復習するときに効果的な方法です。

テーマを一つ決めて、それに対して自分で 

「なんで?」「どうやって?」とつっこみを入れていくという方法です。

例えば、霧について

をテーマにしたとすると

「霧って何でできているんだっけ?→水の集まり。
なんで水が突然空気中に現れるの?→空気中にあった水蒸気が水になって出てきたから。
なんで水蒸気が急に水に変わっちゃったの?→温度が下がるほど空気中にただよっていれる水蒸気の量が減ってしまうから。
なんで……」

というように、どんどんそこにつっこみを入れていくのです。

これによって わかったつもりをより防ぐことができます。

再言語化の具体的学習法【省察】

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いわゆる 振り返り です。

その日の授業で学習した内容を 

自分の言葉で 何も見ずに

書き出してみる方法です。

このとき、自分の頭の中で 

1時間目の授業は何がテーマだったかな?
その授業のポイントは?
結論は何だったかな?
これまで習ったこととどう関係しているかな?
他の教科で習った何と関係がありそうかな?
生活の中で関係しているものは何かな?



のように何も見ずにうなりながら具体的に思い出して書き出すこと。(想起、つながり、チャンク

その後、ノートや教科書を見返し答え合わせをする。

この答え合わせのときに、10歳の子どもに教えるように噛み砕いてまとめる(10歳児教授法

仕上げに 消しゴムくんに説明してみる(ラバーダック法

こうすることで、ここまでの学習テクニックを総動員することができるのです。

ここまで読んで下さった方には、最後に紹介した振り返りがいかに重要なものか伝わったかと思います。

実は大事なのは毎日の振り返りなのです。

これをいかに習慣化するかが、学習効率をあげる鍵になります。

ぼくも学校ではここの習慣化にかなりこだわってやっていました。
(実際は家庭でやることになるので、そこの支えは難しかったですが)

おわりに

いかがでしたか?

結論は まさかの 振り返り だったのですね。

ここまでをつなげて理解しておくと、振り返りの質もあがり、本当の意味での学習効率は高まることでしょう。

ぜひ、まわりの勉強に困っている子どもたちに伝えてあげてください。

もちろん、10歳児教授法で

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