おはようございます。”おこめさん”です。
昨日に引き続き、学校では習わないシリーズ、お金の歴史(後編)やっていきます。
簡単に昨日のおさらいです。
お金の機能
1、交換の媒体物
2、価値の保存
3、価値の尺度
(4、支配権の道具)
お金の歴史
1、物々交換
2、商品貨幣
3、金属貨幣
4、鋳造貨幣
5、紙幣貨幣
今日はその紙幣貨幣がどのようにできていったのか、その後の銀行家の誕生について詳しく解説していきます。
おこめさん→現在育休中の2児のパパ。教員10年目。子育て、教育に関して毎日発信中
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目次
紙幣貨幣って何?
そもそもの話ですが、これまでの貨幣には、そのもの自体に価値があるものでした。
物々交換も、そのもの自体に魅力がないと交換してもらえないわけですし
商品貨幣も、米や布が当時生きる上で必須だから(価値のあるもの)お金になりました
金属貨幣も、金属自体の希少性からお金になり得たし、
鋳造貨幣も、その流れからうまれたものです
さて、紙幣貨幣はどうでしょう
あそこにどれだけの希少性がありますか。
日本で使われている1万円札は1万円の価値のある素材を使っているでしょうか。
そんなことはないですよね。
つまり、1万円札はみんなが1万円だ!と信じている(信用)から1万円の価値があるのです。
日本の中だけで信用があっても世界では通用しません。
日本の1万円は約100$の価値があるという信用も大切なわけです。
日本という国自体の信用度も大切なのです。
では、信用もなにもないところから、どういう過程を経て紙幣貨幣がうまれたのでしょうか。
ここからが前回の続きです。
j時代は中世ヨーロッパ(まだ鋳造貨幣)
前回書いたとおり、この鋳造貨幣を作ることは信用が担保されていないといけませんでした(純度や重量に信用性が必要)
なので、この貨幣を作れるのは国王(一部の貴族)でした。
国王は国民に税金を収めさせる手段として、定期的に国民のコインを集めて、その一部を切り取ってその一部を別の金属で埋め合わせて再配布する方法を選択していました。(全コインの金属比率を調整していた)
ただ、国王がこの作業を直にするのではなく、実際には金細工師が担当していました。
そのため金細工師の家には大きな金庫があり、国民はコインを預けている間、そのコイン分の預かり証というものを金細工師から渡してもらっていました。(100円のコイン→100円分の預り証)
これによって、コインを預けている間に何か欲しくなったら、預り証を金細工師に渡して、コインを引き出し、買い物をするという流れがうまれました。
AさんとBさんが取引する時にコインを引きだして、Bさんに渡して、Bさんはそのコインをまた預ける
という流れがうまれていたわけです。
だけど、そのコイン分の預り証をAさんがBさんに渡す という流れの方が簡単であると気付き、いつしか預り証を直接やりとりする流れになりました。
このように、預り証が取引のもとになったとき、紙幣がうまれたわけです。
国民はいつの間には、コインを引き出さずに預かり証(100円や1000円分と書かれた)をやりとりするようになり、コインを引き出す ということをやめていきました。
こうなると、金細工師の金庫には コインがずっと眠っていることになります。
そして、人々が一度にコインを引き出しにくることはありません。
ここで、お金がなくて困っている人向けに、お金を預けていなくても、預り証を貸し付けて、その利子をとるというビジネスもうまれました。
銀行のはじまりです
お金を稼ぐことが目的になってしまう理由
実は、この銀行の誕生(貸付、利子)によって、生活が便利になったいい面だけでなくお金に支配される人が増えていく悪い面もうまれました。
この利子という考え方自体が、ないところからお金を生み出すというものだからです。
この説明に次の例え話がのっていました
ある町がありました
この町では、一人ひとり自給自足の生活をして過ごしていました。
ここにある一人の銀行家がやってきました。
この銀行家は町の人達のくらしを眺め、あるときこう提案します。「みなさんにお金というものをお教えします。このお金を使えば自分たちの好きなことをしながら生活できます」
最初は理解しにくい話でしたが、まずは町をあげてお金を使ってみることにしました。
すると、たしかに自分がすきなこと(絵を書く、動物を育てる、果実をとってくる)をお金に替えることで生活ができるようになっていました。
町の人々は銀行家に感謝しました。
銀行家はもう一度町の人々に提案しました。「みなさんにお渡ししたお金を今から1年間貸しておきます。1年後に貸しておいたお金の1%を利子として受け取りにきます。利子が返せなかった人からは、お金以外のもの、つまり家や家畜から受け取ります」
100円を借りている人はその利子1円分を一年後に返さないといけないという状況になったわけです。
だけど、町の人は一度使ったお金の良さに魅了されており、この提案をのむしかありませんでした。それからの一年間、最初の頃は以前と同じような暮らしが続きましたが、期限が迫ってくるにつれて、町の人々は利子のことで頭がいっぱいになります。
利子を返さないと、財産をもっていかれる
いつしか、町の人達は自分の好きなことで生活できるという点は忘れ
お金を稼ぐためには何をしたらいいのか
を考えるようになりました。
という話です。
この話を俯瞰してみると
実は、町全体のお金の総量は 最初に銀行が渡していったものから増えていないわけです。
町全体に10000円貸し付けて、利子として100円もっていくことを提案していたわけです。
この時点で、利子を返すためには他の町の人からお金をもらい(奪い)誰かを犠牲にして自分を守る必要がでてきたわけです。
これは現代にもそのまま当てはまります。
全体の総量を自分たちでは操作できない(お金の発行券は自分たちにはない)前提でいくと、誰かのお金を奪ってそれで支払うということをしないといけない仕組みなわけです。
お金持ちの人も新たに事業を大きくしないと利子が返せない(大きな儲けがでない)のでどんどんと拡大を進めます。
これによって世界の貧富の差が拡大していくわけですね。
お金を儲ける人は貧しい人から搾取していくわけです。
これは自分たちではどうしようもない流れなのです。
おわりに
二部構成にしたのに長くなってしまいました。
そして、最後のたとえ話は、ぞっとしますが、実際の世の中のお金の流れなわけです。
この話を知って、お金を借りるというリスクについて考えさせられました。
ここに迫られてしまうと結局
したいこと→お金稼ぎ
ということ流れになり、手段にとらわれるあまり誰かを不幸にしてしまう働き方になってしまうと思うのです。
小さく始めるはビジネスの基本
これを改めて考えさせられました。
そして、こんなこともすべて義務教育では教わっていないので、自ら学ぶ人しかわからない という状況です。
だからこそ、簡単な部分だけでも子どもたちに伝えておく必要はあるのかなって感じます。
今日も最後まで読んで下さってありがとうございました。
こういう形で、毎日1000~2000文字で教育や育児に関する記事を書いています。(今日は長すぎました)