おはようございます。”おこめさん”です。
昨日の記事では差別をなくしていくためには知識が必要という話をあげました。
人はだれでも知らないこと 体験したことないことについて
自分と違う、怖い、嫌だ
という感情を抱きやすいものです
それは何に対しても言えると思います
そして無知が故に人を傷つけてしまったり、追い込んでしまうことがあるとしたら、無知は積極的になくしていくべきです。
だからこそ、そこについての正しい知識・把握をしておくことが大切です
今日は学校では教えてくれない LGBT編 です。
おこめさん→現在育休中の2児のパパ。教員10年目。子育て、教育に関して毎日発信中
参考文献
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※ここでいう学校では教えてくれないというのは、公教育の土台の中にこのカリキュラムが組まれていない(そんな隙間がない)ということで、熱心な先生の中には個人的に伝えている方もいらっしゃいます。ただ、仕組みとしてはそうなっていないよね という問題提起です。
目次
そもそもLGBTって何?
まず、何の略語かというと
セクシャルマイノリティの人が持つ特徴について、4つに分けたものをイニシャルにしたのがLGBTです
Lはレズビアン
Gはゲイ
Bはバイセクシャル
Tはトランスジェンダー
これらをまとめてLGBTとしているというわけです
LGBはそれぞれ性的指向についての言葉
※性的指向 人の恋愛・性愛がどういう対象に向かうかを示す概念。対象が異性に向かう場合を異性愛、同性に向かう場合を同性愛、男女両方に向かう場合を両性愛
Tは性自認についての言葉
※性自認とは、「自身の性をどのように認識しているか」という自己意識の概念です。 性自認と身体的性(身体構造上の性)は関係がありません。
このLGBTという言葉自体
「自分とは関係のない、よくわからない人たち」という感覚のもと、
自分は知ろうともしないけど、なんとなく知っている良心的な人の側
にたつことのできる都合のいい言葉として使われていることが多々あるそうです。
また、とある事件で被害にあったセクシャルマイノリティの方をLGBT男性として報道してしまった、という事例もありました。
LGBT男性
という表記がいかに歪んでいるか、この時点でもなんとなくわかると思います。
個人では兼ねることができない複数要素を被害者個人に無理やりあてはめ、被害者の置かれた状況と最も関係のある「属性」を曖昧にしてしまっているからです。
だけど、このような表現をしてしまう背景には無知が少ならからずあったはずです。
(もしくは、これぐらいの形で伝えておけばいいだろうという怠慢)
当たり前ですが、人は一人ひとり違うわけです。
考え方や生き方、趣味や特技が違うように
当たり前のように性に対する捉え方も違うはずです。
この当たり前の認識を少しでも広げていくことが差別を減らす一歩になるはずです。
そして、それと同時に正しい知識を正確に知っておく必要があります
次に、LGBとTについて分けて解説していきます
LGBについて
さきほども書きましたが、これらは性的指向についてです。
L:レズビアン
女性の同性愛者のことです。
女性のことが好きになる女性のことです。
ここに、男性らしい という表現は一つも含まれていない点に注意です。
レズビアンの人は男性っぽいんでしょ
そう思い込んでしまうところにも実は差別的な先入観がうまれてしまいます
ちなみにレズという言葉は歴史上差別的な言葉として使われたことが多かったので、単なる略語として レズ という言葉を使ってしまうと、相手に誤解を与えてしまうことがあります。
G:ゲイ
男性の同性愛者のことです。
男性のことが好きになる男性のことです。
さきほどと同じですが、この言葉にも 女性らしい という感覚は含まれていません
女性らしい仕草を持つ人のことを ゲイ と呼ぶわけではないのです。
こちらに関しても ホモ という言葉は長く 差別的な言葉として使われていたので、ゲイの方を ホモ という言葉で捉えないことも必要です。
B:バイセクシャル
男性と女性の双方が性愛の対象となる性的指向をもつ人のことです
ただし、バイセクシャルの人の中にも
自分の中に「同性愛モード」と「異性愛モード」が共存しているという実感を持つ人も
恋愛感情を抱く相手の基準に性別が含まれず、とりあえず両性愛と説明している人がいたりと
それぞれのリアリティを完全にすくい上げれているわけではないことも押さえておいた方がいいでしょう。
つまるところ、一人ひとりの特徴は様々である
ということです。
これらの枠組みを知ったことで、世間の人々をこのフレーム(LGB)にあてはめて捉えようとすること自体に無理が出てくるということです。
これらのことを理解していくと、
男性の性愛の対象は女性である
女性の性愛の対象は男性である
性愛の対象は1つである(2つや0もありえる)
という思い込みを取り除くことができるようになります。
自分がそうだからといって、(世間的な多数がそうだからといって)
それが全てであるという勘違いをなくせるわけです。
Tについて
トランスジェンダーのことです。
これは自分の性をどう認識していて、それが社会的に割り当てられた「性別」とは何らかの意味で違うという感覚を持った人
ということです。
例えば
自分は女性だと思っているが
見た目は男性でうまれている
のように自分の性自認と社会的に割り当てられた性別が不一致な人のことを指した言葉なわけです。
このトランスジェンダーは社会的に割り当てられた性別という観点から、さらに3つに分けることができます。
①トランスセクシャル
これは、身体的な特徴から割り当てられた性別と自分の性自認が不一致なことに抵抗感のある人のことです。
いわゆる外科手術をしてそられを一致させたいと考える人のことです。
②トランスヴェスタイト
周りから あなたは女性だから、女性の格好をしなさい
と言われる(思われる)ことに抵抗感のある人のことで、
いわゆる 男装をする女性 女装をする男性 のことです。
③狭義のトランスジェンダー
①、②ではないが、自分の性自認と社会的に割り当てられた「性別」が不一致であることに抵抗感のある人のことです
これら3つをあわせてトランスジェンダーというわけです。
さらに、トランスジェンダーには性的指向が含まれていないという点を改めて押さえておく必要があります。
トランスジェンダーの人がどういう人を好きになるかという性的指向を合わせると、
トランスセクシャルでゲイの方もいるわけです。
トランスヴェスタイトでバイセクシャルの方もいるわけです。
つまり、これまでぼくたちが認識していたような
本当は男性なのに、女装しているってことは 男性のことが好きなんでしょ
という決めつけこそ、間違っているということです。
テレビに出ているタレントさんにそういう感覚で見ていませんでしたか?
ぼくもきちんと知るまでそういう感覚がありました。
ここまできちんと知って、はじめて正しい目で世の中の人を見ることができるようになるわけです。
改めて知らないことの恐ろしさを感じました。
そして、 トイレや大衆浴場 が 男性 女性
と分けられていることに 辛さを感じている人がいることにも理解ができました。(ここに関しては、じゃあどうするんだっていう難しさがあります)
おわりに
人が生きていく上で、きってはきれない性に対する捉え方
ここをきちんと学ぶことが社会を正しく見つめるにあたって、必要だと
自分が学んでみることでより一層強く思いました。
かなり難しい分野だからこそ、できるだけ早期にきちんと伝えておく必要があるのかもしれません。
それこそ、学校教育以外でフォローできる仕組みが必要かもしれません。
今日もまた、自分が将来子どもたちに伝えていきたいことが増えました。
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